外遊帳 2014 夏

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9月23日(火) ダム湖でたくさん釣れた (特別付録 妻とのデート)




6月に訪れた湖にNさんと行った。

実は、2日前の日曜日に行く約束をしていたのだが、私の家庭の都合でこの日にずらしてもらったのだ。
ウチの離婚の危機を他人事ながら心配してくださっている方もいるという噂を聞いたので、ちょっとこのへんの家庭の事情についても書いておこう。

先週末、「日曜日にNさんと釣りに行くことになった。いやあ、Nさんからの誘いじゃ断れなくってさあ」などと妻に切り出すと、妻が言った。「えっ?その日は一緒にコンサートに行く日だよ。」

やばい。またやってしまった。
そうだった。この日は田舎には珍しくちょっと有名なアーティストが来るということで、妻と二人で聞きに行こうということになり。数ヶ月前からチケットを取っていたのだった。
そもそも、どうしてもその歌手の歌を聞きに行きたいというほどのことはなかった。まあお察しの通り、ちょっと点数稼ぎ的根性で「たまには二人でコンサートに行くっていうのはどうだい」などと誘ったのである。

で、まあそういう事情を(この場合の事情とはデートがあるということではなく、「危険なのです我が家は」という事情である)をNさんに話すと大笑いで日程変更をOKしてくれたのだった。

そんなわけで早速釣りの話に行くべきなのかもしれないけれど、このデートというかコンサートの私なりのインプレッションも書いておこうと思う。もうさっさと釣りの話に行けという方は、フォントの色を変えておくので、ココは読み飛ばしてほしい。

コンサートは「楽しくないこともない」といった非常に微妙なところをついてくるようなものだった。
コンサートが始まってからしばらくその微妙な心境のまま時間が過ぎていった。その歌手のファンということでもないし、座席も後ろの方だったので、まあ、なんとなく聞いていたというところだ。
コンサート常連のファンといった人たちもそれなりに大勢いるようで、何かのタイミングで立ちあがって手拍子をしたりするのだが、コンサートなどほとんど行ったことのない私はどうも乗り切れない。一応立たないといけないのかなあって感じで立ちあがり、こういうのは思い切ってノっちゃった方が楽しいものだろうなあって感じで、体を動かしてみたりするのだけど、同時に周りの様子をチラチラうかがっちゃったりするのである。
そのうち、手拍子にも飽きて、足も疲れてくる。

もう座っていいのかなあ。チラチラ。

あ、あそこにもノりきれない人が人たちがいるぞ。おっよくみると田舎のおじちゃんおばちゃんみたいな人もいるぞ。きっと誰のコンサートかわかってないぞ、あそこらへんは。

おいおい、そのバナナダンスはなんだ?聞いてないぞ。なぜこの歌のサビはバナナみたいに動くんだ。これも俺やらなきゃいけないの?なんかちょっと「女々しくて」の振り付けみたいだぞ。みんなはやってるの?ん?となりの妻はやってるかな?ちょっと小さくやってみようかな。でもこういうのは大きめの動きでノっチャッた方が楽しいのかな。
いや、やっぱり足が疲れてきたなあ。ねえ。隣の人は座ったよ。俺も座っていい?ねえ。キミはすわらないの?じゃあ、ぼくだけすわるよ。いいかな。
あれ?もう終わり?アンコールすんの?するよねそりゃ。3曲もするの?アンコール?いいよ。そろそろ帰らない?お腹すかない?晩御飯は何にしようか。

とまあ、そんな感じのコンサートでした。



秋晴れの素晴らしいコンディションの中、素晴らしい釣果に恵まれた。

湖畔でフローターに空気を入れて湖に漕ぎだしたのは、7時ごろだった。
この日は人生2度目のフローターフィッシングだった。
1回目はいつだったろうかと記録をたどると、2002年の8月だった。もう12年も前になる。あのときは最後に40cmくらいのブラウンが釣れたのだけど、その時ヒットした魚の映像はまだ鮮明に記憶に残っている。
あの時に乗ったフローターもこの日のフローターと同じものだった。
あの年にNさんと初めて会ったのだ。然別湖の調査釣りの時だった。そして、カラフトマスを釣りにウトロに一緒に行き、以来、付き合いが続いているのだ。


Nさんはフライで釣っていた。今度また別の湖に一緒に行こうと話した。

6月にまつさんと来てでかいのをばらしたあたりから釣り始め、湖全体を叩いて行く。
魚が良く出る場所と薄い所はあったが、全般に良く釣れたし、前の時よりもサイズが良かった。
前に来た時には20cm台がほとんどだったが、30cm台が半分ぐらい釣れたし、40cm台もポツポツ混ざった。

たくさんの魚をばらし、たくさんの魚を釣り上げた。
ニジマスとブラウンが半々ぐらいだった。
引きはニジマスの方が強いが、出方はブラウンの方が刺激的だ。
ブラウンは、猛獣が獲物に襲い掛かるように体を出してルアーに飛びついた。


このぐらいのサイズが多い。

昼12時をまわり、そろそろ引き返しましょう。と、言い、ポイントポイントにルアーをキャストしつつ、 帰る途中に、型のいいブラウンがルアーに喰いついた。
ぐーっと潜り、強くひいたが、6月の失敗があるのでドラグは緩めず、障害物から魚を離し、少し強引に近くに寄せた。
それでも、何度かドラグを出す強い魚だったが、無事ネットに収まった。

岸に着いて計測すると46cm。プロポーションの良い、美しいブラウンだった。


このくらいの魚がコンスタントに出るとさらに楽しいのだが、それは贅沢か。

数も釣れたし、型も見れたし、本当に最高の釣りだった。

運が上昇してきたか!Nさんありがとう!!

追記 
なんと、Nさんはこの日使ったフローターを私にくれるという。きゃ〜ふとっぱら〜♪
また遊び道具が増えちゃったよ。

今シーズン、もう一回浮かびに行きたいなあ。



ところで、崩壊しつつある家庭を立て直すべく、帰ったらすぐに洗濯をし、夕飯を作った。
この日、家族に好評だったのが、枝豆のガーリック炒めと、ヤマイモと枝豆のてんぷらだった。
冷凍してあった山女をてんぷらにあげると奇跡が起こった。

その写真がコレ↓


ヤマベの腹から別のヤマベが生えているように見える。もげた頭がくっついているのだ(笑)


9月13日〜15日(月) 心は軽くなったが、身辺も軽くなってしまいそう・・・。

11日の朝、起きて階下の居間へ行くと妻が
「札幌、すごい雨で大変らしいよ」
と言うので、私は
「そうか、道北も降っているのかな」
と答えた。
私の頭の中は、この週末に行こうかどうしようか迷っている(と言っても、この時点でほとんど自分の中では決めていたのだが)道北釣行で一杯だったのだ。

朝の忙しい時間帯だったので、会話はそれだけだったが、職場へ向かう車の中で私はやっと「ああ、あれは、娘のことを案じての一言だったのか」ということに気がついた。

6年生の娘は、前日から修学旅行で札幌に行っていたのだが、信じ難いことに、私は車中でラジオの「数十年に一度の豪雨で、北海道初の大雨特別警報が発令され、九十万人に避難勧告が出ている」ということを聞いてやっと、「あれ。そういえば。」と、娘が札幌にいることを思い出したのだ。ラジオは、札幌全ての小中高校並びに保育所なども臨時休校となっているということを伝えていた。うーむ。

今朝、妻は「ねえ、ウチの娘は大丈夫かしら?」という意味で、私に話しかけたのだ。
それに対して「道北も降ったのかな?」と答える私に、妻は何も言わなかったけれど、どんなことを思っただろう。

しかし、後から考えると、そのくらいその時の自分はテンパッテいたんだと思う。
ここのところずっと、いい魚が釣れていないということもあるけれど、それ以上にどうも仕事上のことでイライラしていたようだ。
具体的なストレス一つ一つは小さいものなのだけれど、そういうものを上手く発散することができずにちょっとずつためてしまっていたようなのだ。
そのストレスは、出発前夜にもプスプスと吹き出してしまい、その晩、私は妻と夜遅くまで話をした。子育てのことや仕事と家庭の様々なことの議論を装っていたが、あれはほとんどヤツあたり的に妻にストレスをぶつけてしまったというのが客観的なところであろう。
13日の朝、寝不足の頭と後悔と自責の念を抱きつつ、重い気持ちで車を走らせた。

午後に道北の河川に着いた。
アメダスで知ってはいたけれど、札幌近郊でそれだけ大量の雨が降ったにもかかわらず、道北は殆ど雨が降っていないようで、濁りは全くなく、水位も低かった。
釣り始めてしばらくすると、川を堰き止めるようにかかった倒木の上流側に、50〜60cmぐらいの魚を見つけた。目の前の魚にキャストもせずに、2mぐらいラインを伸ばしてミノーを送り込むが魚は見向きもしない。
この時期は鮭鱒が増えると聞いていたのでそれだなきっとと思い、それでも一応ルアーをスプーンに取り変えて同じように送り込んでヒラヒラッとアクションを加えると、ガバッと魚が反応した。
とっさにアワセを入れるが、アワセが入らずラインが弛み魚をフッキングさせることができなかった。
リールのベールがキチンとかえらなかったのだ。リールがかえらなかった理由もあるのだが、書くと随分長くなってしまうので、省略する。(簡単にいえば、メンテを自分でしたら逆に調子が悪くなったということ)。

時折カラフトマスが釣れてしまう。知床では釣れなかったのに・・・。

9月のこの川へは初めて来たが、蚊の多いことに閉口した。たぶん、顔と首だけを100か所ほど刺されたのではないだろうか。常に数十匹顔にまとわりついて、チクッチクッと刺してくる。虫よけスプレーもハッカ油もかけた次の瞬間には刺されてしまうのを見ると、ほとんど効果がないようだ。

結局この日は、48cmのイトウ一尾だけという釣果だった。サイズは不満足だが、ここは絶対いるだろうというポイントをしつこく粘って出したので、それはよかった。


できれば初日からまあまあのサイズを釣りたかったのだが。

次の日は、大きくポイントを変えた。川の近くで車中泊をしたのだが、この日の朝の気温は5℃しかなかった。日があがり、気温があがってもずっと寒く、川に立ちこむのが辛かった。どうやら、前日の川よりも水温自体が低いようだ。この川で2カ所ポイントを変えつつ釣りをしたが、この日も魚の出は悪かった。
朝5時から夕方5時まで12時間(途中1時間ほど移動と昼寝をしたが)で、30cmぐらいのが2匹と、48cmが1尾だけ釣れた。二つ目のポイントに入ってすぐにかかったアメマスが、イトウ以上に良くファイトした。この川でアメマスを釣ったのは初めてだが、あの強さは遡上直後の個体に違いない。


小さなイトウでも大きなミノーに喰ってくる。フックが痛々しい。


ファイヤータイガーに喰った48cmがこの日も最大。

スピードの速い引きに何かと思ったら遡上アメマスだった。


ヒシクイがいた。なんかとても不思議だった。

最終日は初日の蚊と二日目の寒さを合わせたような過酷な釣りだった。
しかし、帰りの時間を考えると、限界かなと折り返した後に、60cmジャストのイトウが釣れたのは嬉しかった。
この地のイトウとしては決して大型ではないが、倒木脇に投げ込んだミノーにヒットしたこの魚は、この3日間に追ってきたりバラシた魚のどれよりも大きかった。ばらした魚の方が大きいと、なかなか納得がいかないのだが、今回は釣りあげた魚が3日間で見た中で一番大きく、そういうときには満足してしまうのだ。
ここ数年は、道北へ行くときに想定している満足できるサイズは最低で80cm超えだ。できれば90,100cmという魚を釣りあげたい。まだかけたこともないメーターサイズのイトウが、初めてかかって取りこめるかはわからないけれど、そしてそんなのを一度かけてバラシたら立ち直れるのかわからないけれど、今はそのぐらいのサイズを目標としている。
それでも、今回の釣りには十分に満足した。楽しかった。


本当に嬉しい1尾だった。

右手でロッドを持っているせいで、左手で木の枝をつかんだり、転んだ時に支えたりするので、左足首と左手首と左肩と左側の背中の筋に痛みがある。体は全体にくたくただし、両親指の爪の真ん中になぜだか血豆が透けている。おまけに顔と首はぼこぼこに蚊に刺されている。

しかし、完ぺきに心が軽くなっていた。

これを書いているこの1週間。どれだけ気持ちよく仕事をしたか。
体調もいいし、力もみなぎってくるようだった。

道北にいる3日の間に妻から何度かメールが来た。

「無事に到着しましたか?」
「風邪引かないようにね」
「釣れますように」
「気をつけて帰ってきてね」

我が妻ながら、なんとできた人であろう。天使です。まさに地上に下りた天使。
よし、これからは家族に時間を使おう。と決意する。
どこに連れて行こうかな。今週末は何をしてあげようかな。

と思ったいた矢先に、Nさんから「お誘い」という題名のメールが入る。
「土か日、釣りに行きませんか?」

「はい。行きます!」
と決意は崩れる。

うーん。離婚されるなあ。そろそろ。。。

8月31日(日) 傷心の私を彼が誘ってくれた。

記憶を失うほどの傷心だった私を気遣ってか、その後の1週間のうちに、3人の友だちから釣りのお誘いがあった。ありがたいことである。
先週一緒に遊んだYさんが「@ヤマベに行こう」と言ってくれ、Nさんは「Aダム湖へ浮かびに行こう」と言ってくれ、キンゾーさんが「B秘密の川へ案内する」と言ってくれた。

賢明なる読者のみなさんならもうお分かりかと思うが、私が選んだのは当然「Bの秘密の川」。
「秘密の」っていう甘美な響きにグラッとこない男子はいないでしょ。


秘密の川ってこんな川

キンゾーさんと二人の釣行としてはゆったりとした時刻に川へ立ったが、まあ、「秘密」って言うくらいだから、ちょっと普通には来ることのできない場所なので焦る必要もないのである。
私の車では車止めまで入っていくことはできないし、車を止めても川まで出たり、川から車まで迷わずに戻ってくることはほとんど不可能の場所のように思えた。

そんな場所だから、一投目からバンバンと思いきや、実際にはそうでもなく、前半はなかなか魚が出なかった。

そんな中、会心の出し方でヒットに持って行った魚はが、ウグイだった・・・。
この一部始終が、キンゾーさんの目の前だったものだから、動画に写っちゃっている。恥ずかしい。でもなんだかちょっと嬉しい。恥ずかしいが嬉しいって気持ち、わかります?わかるでしょ。このサイトを覗き見る変態なあなたなら(ラブ)。

この釣行中、2本の本命をばらした。
一匹目はフッキングが甘くて、首振りで外された。2本目は、ふわっと出てきてコツっとあたり、もとの木の下に戻ってしまった。2本目は引き返す時にキンゾーさんも見たと言っていて、50cmぐらいとのことだったが、私には60cmはあったように見えた。でも、魚のサイズは私はよく見誤るので実際のところはわからない。

なかなかいいアメマスも出てくれたし、元気なニジマスにも会えたし、最後には小さいながら1キャスト1ヒットという楽園モードも味わったりできたが、釣果的には目当ての魚種・サイズは釣りあげることができなかった。バラシもとても多かった。
でも、ところどころから大物が出る雰囲気や、何カ所かに一回は実際にそういう大物が出てくるというポテンシャル、曲がりくねった原始の渓相、野鳥や野生動物の気配、そういうことをトータルして、完ぺきにいい川だった。


こんなのがたくさん釣れた。子ニジもたくさん釣れた。

初めて行った川のように書いているが、実はここへキンゾーさんが案内してくれたのは2度目だ。
その時はまだ行者ニンニクの季節で、辺りの様子もまるっきり違っていた。その日は最後の最後にいいニジマスに出会えたのだった。

そろそろ帰らないとという時刻に、川の中で転んだ。
胸まで水につかり、ウエーダーに水が入ってきた。
久しぶりに首から一眼レフをぶら下げていたので、そのカメラを心配して痛みを感じなかったが、どうも膝をかなり強く打ったようだ。
車までの山越え谷越えの間も膝が痛んだが、車に着いた時にはピークの痛さだった。
何もしなくても痛むというのはヒドイ。
幸い左ひざだったので運転には支障がなかったが、こういうけがを一人のときにしたら結構危険かもしれない。

誰も入れないような熊の巣窟のような場所にGPS片手に入るという釣行をたまにするけど、もしも、車から大分離れた場所で歩けないほどのけがを負ったら、命の危険もあるのだなあと、まあ考えれば当たり前のことを思いつつ、帰りの車を運転した。だからといって、そういう遊びをしなくなるかというと、それはないだろう。気をつけなきゃなというくらいのものだ。


この日私の釣った一番大きな魚は40cmぐらいのアメマス。この太さは遡上ものだろうか。


30cmちょいのニジマス。倒木下に送り込んだスプーンに喰ってきた。

膝は打ったが、そんなことはどうでもよいくらいに、素晴らしい釣りだった。ちょっとこれ以上の遊びはないんじゃないかなあという楽しさだった。

しかし、それで完全に癒されたかというと、実はまだくすぶっているのだ。
川も遊びも道中も全て楽しかったのに、どうもモヤッとしている。

それはきっと、巨大ブラウンをバラシ、イトウにフラレ、カラフトマスに会えずという今シーズンのフラストレーションからくるものだと思う。そういうのを大きめのアメマスが十勝川で慰めてくれたのだが、地元アメマスも去年秋からなんか不調だ。

1年越しにため続けているこの不完全燃焼感をなんとかするためには、もう一度、道北へ行ってくるしかないかなあ。



8月25日(月) 知床へ行ったような気がする。

少し前なので忘れてしまったが、知床へ行ったような気がする。

そして、ふくちゃんのところへ泊めてもらったような気がする。

15時には宴会が始まっていたような気がする。

次の日は海が荒れていた気がする。

それでもモイレウシに入ったような気がする。

朝一に浮きルアーに替えた一投目で鱒が掛ったので、なんだ釣れるじゃんって思った気がする。

その鱒をいい加減に寄せていたらバレタ気がする。

でも、まだまだ釣れるだろうって、思った気がする。

その後の記憶はがっぱりと抜け落ちている。

羅臼と標津漁協で色々と買ったりふくちゃんに魚を貰ったりして帰って、家族にオイシイ晩御飯を振舞った気がする。

この日のことが、どうも、うまく思い出せないんだ。
ふくちゃん家では、蜂の子やからすみと言った、珍味も食べさせてもらった。


家族にたくさんのお土産を買って帰った。右端のトバは名前に惹かれて買った『ペッパーけいぶ』


こんな写真があるってことは、船には乗ったのだな。

8月8日〜9日 まつ家とキャンプ

上の娘は6年生なので、そろそろ彼女とキャンプをするのも最後かなあと感じるこの夏。
予定していた時期は、ずーっと1週間雨マークの予報。

どうするかな。

いつもの川に行っても、川遊びなんか絶対できないし。

一緒に行くことになったまつさんと相談して、今回は札内川の上流にあるキャンプ場のバンガローに泊ることにした。まあきち家4名+犬一匹、まつ家5名+まつさんの息子の友だち1名の計10名+1匹の大所帯で、子どもは、1年生、4年生、6年生が一人ずつ、あとは中一が3人だった。

初日は殆ど雨がしとしとと降ったが、涼しいし、子どもは子どもで遊ぶので楽で良かった。
バンガローは10人泊まれる大きなもので、最近たったそうなのでとてもきれい。
でも、私は外でスクリーンタープを建てて、本を読みつつビールを飲んだ。

暗くなってから、肝試しをした。
私が置いてきたペットボトルを、GPSガーミンを使って探し、取ってくるという肝試しだ。
これが、とても盛り上がった。


炭おこしはまつさんがやってくれた。楽。
この日のヒットはアサリの酒蒸しの後の汁に飯を入れたリゾット風の食べ物。


まず、私が先にペットボトルを置きに行く。山道に入って行き、適当なところにペットボトルを置いて、そこをGPSに記録する。
戻ってきて、子どもたちにGPSを渡し、それを使って、ペットボトルを探し出してとってくるという、それだけのことだ。
ちょっと、怖さに欠けるかなと思ったので、まず、子どもたちにとっておきの怖い話をしてやった。
怖い話が終わると、子どもたちは「やっぱり行かない」と言い出した。
当初、グループで行くはずだったのを全員で行ってもいいことにした。
それでも渋る子どもたちに「じゃあ、犬も連れて行けば?」と言うと、「うん、それならだいじょうぶだ!」と、とたんに勇気を出す子どもたち。犬ってすごい。
でもねえ、それでも、それでも行けなかった子が2人。一人はウチの下の子。もう一人はまつさん家の上の子。可愛いというべきか、なさけないと言うべきか。


まつ家の上の子は中一。でかいが、おばけはこわい。


パークゴルフは2人ずつチームになって、勝負した。
まつさんが優勝賞品を用意してくれた。



次の日は予想外に雨があがっていたので、水遊びをしたり、虫を採ったり、パークゴルフをして遊ぶことができた。私は2日とも快適なタープの下で本を読んだり、昆虫の写真を撮ったりして楽しく過ごした。まつさんも妻たちも良く働くので、私もいつものキャンプよりもずっとのんびりできた。子どもたちが犬を可愛がって、何度も散歩に連れて行ってくれるのも嬉しかった。

久しぶりに虫を色々と探して楽しかったが、昆虫は同定がちょっと難しい。
キャンプ地でひらひらと飛んでいる蝶を見て妻が
「あの蝶は?」
って聞いた。
「ヒョウモンチョウだね。」
「ああ、ガラが豹みたいだから?」
なんて会話をして、妻レベルではそれでOKなんだけど、私の心の中では、
「でも、ヒョウモンチョウの種類ってたくさんあるんだよなあ・・・。」
などと「生き物オタク的 同定魂」がザワザワとして落ち着かない。
だから、後から、そーっと近づいて種類を調べたりする。


コヒョウモンってことで。



北海道にはヒカゲチョウはいないというから、オオヒカゲなのかな?



ハネナガフキバッタだと思うけど・・・。



ハンノアオカミキリ。飛んできてTシャツにとまった。ブローチのようだった。



センチコガネ?オオセンチコガネ?と最初はいつもどっちかなと思うけど、
北海道のセンチコガネは飛ばないそうだ。これは飛んだから、オオセンチコガネ。



バンガローに戻ると、車のフロントガラスの上で、シオヤアブがお食事していた。
ガガンボの長い足が、哀愁感を漂わしている。


7月29〜31日 イトウ釣行

29日(火)
例によって、「いつ帰るの?」という妻や知り合いからの問いかけに対して「釣れたら」という答えを残しつつ帯広を発った。

昼過ぎに現地に着く。
最初に目指したポイントに続く林道の真ん中に早速どでかいブツが鎮座していた。
新しいものだったので、少し緊張するが、いつものことではある。


今年はこれしか熊の形跡を見なかった。クロテン・タヌキ・エゾシカ・キタキツネ・シマリス・青大将などなど、色々な動物に出会ったのだけど。

数日前に降った雨での濁りと増水を期待したが、川の水量は少なく、水は澄んでいた。こういうときはなかなか出て来ない。

アブなどの吸血昆虫がひっきりなしに顔にまとわりつく中、障害物の陰の深みや瀬を中心にミノーやスプーンを打ち込んでいく。

ここぞというポイントから決まって飛び出すのは、ウグイだった。
この日、ウグイを20本は釣ったのではないかと思う。
40cm以下のイトウが一尾だけ混ざったのがせめてもの救いだった。

魚が出ないので、普段より遅い時刻まで渓にいた。
早朝と夕方は熊の危険が増えるのでなるべくなら避けたいが、いい釣りが続いている時と、全く釣れない時には、ついついそういう時間でも竿を振ってしまう。

脱渓はGPSと腕時計のコンパスを使いつつだ。
密集したチシマザサやオオイタドリがたった数十メートルの前進も拒むのだが、なんとか道に出て車に戻ることができた。


この日は、遅くなったし疲れたので、セイコーマートの弁当を食べた後、温泉に行って、その後すぐにテントに入った。
が、なかなか寝付けず。興奮しているのか、それとも疲れすぎたのか。


この水の澄みかたでは、なかなか難しいのかもしれない。

30日(水)
寝不足のまま2:30に起床。少し遠い川に行くことにする。
ここ数年、この川では良い結果がでている。昨年は最後の最後に70cmを釣らせてくれたし、これまで魚の姿を見なかったことはない川である。
この日に、まあまあの結果を残して、明日はゆったりと新規ポイントを開拓しようという魂胆なのだ。

しかし、5時には釣り始めて、何時間もあたりがない。ウグイすらいない。
全く釣れないまま、4時間。予定した区間を釣り終えてしまった。


2mの竿が届くぐらいの距離でも逃げないウがいた。

河川を変えるか、このまま釣るか悩んだが、もう少しだけやることにした。
さらに釣り上がったポイントで2年前の同じ時期に75cmを出しているのだ。

前に入ったよりもさらに奥まで釣り上がり、なんとそこでは4尾ものイトウを手にした。
短い区間で4尾は初めての経験だ。



だけど・・・。サイズが・・・。


すべて、40cm以下なのだった・・・。



特に小さいルアーを使っているわけではないのに、小さいイトウしか喰わなかった。
大きいサイズのイトウは追いすら確認できなかった。
9時間の釣りだった。
その後、車まで、猛暑の中1時間半ほど歩いて、さらに河川を変えて1時間ほど竿を振った。
体はボロボロだった。

ビールとラーメンの夕飯を済ませて、この日は泥のように眠った。


バッハでも、ボーマーでも釣れたのは30〜40cmの魚だけだった・・・。

31日(木)
2日間の魚の出の悪さを考えると、この日もいい状況にはならないだろうとは思った。
だから、この日、釣れても釣れなくても昼までやって帰ることに決めた。

入ったポイントは、私がこの界隈で最も冒険心をくすぐられる河川であり区間である。


いきなり、2mの水深があったりする。少しの移動でも困難。

入ったことのあるつもりであったが、釣り始めてすぐに、ここには初めて来たのだということがわかった。
本当に、どこを見ても一級ポイントに見えるのだが、昨日一昨日と同じように魚が全く出なかった。
いや、昨日一昨日よりもひどいのは、ウグイの影すらもほとんど見なかったことだ。
結果、1尾だけ倒木下に早い流れが入り込んでいるようなポイントから、今日も40cmそこそこのイトウが釣れた以外は、殆ど魚の影を見なかった。
ある大きなカーブが小さい沼のように溜まりになっている場所で、そこそこのサイズのイトウがジャンプしたりライズしたりしていたが、この3日間を通して、比較的マシなサイズのイトウを見たのは、この1尾だけであった気がする。

3日で6尾のイトウに出会い、それが全て40cm以下のイトウだという結果は珍しいことだと思う。
がっかり感は強いが、今年はチャンスがあれば、秋にもう一度この地を訪れてみたい。


最後に釣れたイトウもたぶん40cmに満たない子どもであった。

今回の釣行のために買った、ゴリラポッドという名の巻き付け型三脚は、40cmのイトウで試してみたところ予想通りの使えるアイテムであった。次回は、それが脚光を浴びるような釣行にしたいと強く思う。

追伸 
帰ったら九州の友だちから南蛮往来というお菓子が届いていた。あまりいい釣果ではなく傷ついた心に、このお菓子の控えめな甘さがすーっと沁みわたった。
もう一日釣ってくれば良かったかなあという気持ちもなかったわけでないが、まあ、早く帰った分、梅干も干せたし(今年はわけあっていつもの2倍量の10kg漬けたのだ)、味噌の土用返しもできたので良しとしよう。


帰ったら、ちゃりだ〜♪さんからお菓子が届いていた。これ、本当に本当に大好き。


次の日、翌々日ともに快晴。梅干を干すことができた。